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エピソードF-1.02

陽蘭 「あら、郵便配達の日だったのね~。今日はどこから仕官を求められるかしら?」
陽蘭は悪戯っぽくそう言った。
前大戦を生き抜き、尚且つ部隊『蒼』に属していたファイディのネームバリューは凄まじい物があった。
彼がその国に仕官したとなれば、それこそ国家安泰どころか世界制覇も夢ではなかった。
ファイディ 「…前大戦のままのポテンシャルをこの身体が有していれば、だなぁ。もう大分なまってるんだけどなぁ。」
ファイディは郵便屋から郵便物を受け取ると、代金と、自家製のチーズを渡した。
郵便屋からは、代金をもらうよりチーズをもらえるほうが嬉しいと言われたため、そうするようになったのだった。
ファイディの作るチーズは、世界の王族すら喉から手が出るほどの価値が生まれているためだった。
ファイディ 「今日も大漁だね。ラ・ピュタも、オリンポスもあるや。この2国ならきっと陽蘭も受け入れてくれるぜ?」
ファイディは宛先だけを見て各国からの手紙----国家代表の直筆であろう。----をゴミ箱に放り込んでいった。
陽蘭 「いやよ。私、あの人の下だから国って言う枠の中に納まったんだから。」
両頬を膨らませ、陽蘭は見た目から拒否の姿勢を見せた。
そんな彼女の姿に苦笑し、ファイディはどんどん手紙をゴミ箱に捨てていった。
ふと、そんな彼の動きが止まった。
陽蘭 「…?どうしたの?」
ファイディ 「…これ。」
ファイディは一通の葉書を陽蘭に渡した。
そこには、イクス・クロノの名前が書き込まれていた。
ファイディの、不意に出来た妹からの手紙だったのだ。
陽蘭 「や~ん!あのオチビちゃんが葉書を送ってくれたんだ~!!」
陽蘭はファイディから葉書を受け取り、裏返し文面に眼を通し始めた。
ファイディは不必要な郵便物をゴミ箱につめ、陽蘭はイクスからの葉書の隅から隅までを熟読した。。
ファイディ 「なあなあ、イクス何だって?」
少々興奮気味のファイディが、葉書を食入る様に見つめる陽蘭に聞いた。
陽蘭 「来るって。」
ファイディ 「来る。」
陽蘭 「うん。今日、ここに遊びに来るって。」
ファイディ 「そうか~。ってことは会うのは3年半ぶりくらいかな?大きくなったろうな。」
ファイディはそう言いつつ、我が家の中を見回した。
もう、見事な散乱状態である。
実は二人とも、片付けることがこれでもかと苦手だったのだ。
陽蘭 「ええ。掃除の大好きな子で。」
陽蘭は遠い眼で昔を思い出していた。
ファイディの妹とは戦後、数日間の面識だったが、それはもうこれでもかと掃除しまくっていたのを良く覚えていた。このままでは確実に、後片付けの出来ない兄と姉として、雷が落ちるのは間違いないであろう。
陽蘭 「…さてと。」
ファイディ 「急いで片付けよう!!」
二人は慌てて我が家の片づけを始めた。
勿論、それが付け焼刃と解かりつつ………。
エピソードF-1.02、了。

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